『ハンスといす そしてせかい』を購入しました。
インテリアショップで発見した時は中身を見ずに即購入。ウェグナーが大好きというのもあるのですが、何よりジャケットが良い!すごく良い!CDなどアルバムを買う時のジャケ買いの感覚に似てますね。
この本はハンス・J・ウェグナーの故郷にあるトナー美術館で発刊、日本語に翻訳されたものです。
早速ご紹介します。
目次
ものがたり
デンマークとドイツとの国境に近い町トナーに一人の男の子が生まれました。
名前はハンス・J・ウェグナー。
ハンス少年は木とナイフを持って小川に行き木を色んな形にするのが大好きでした。
そして原っぱに寝転びながらハンスが生まれた時期に建てられた給水塔を見上げながら、いつか登る事を夢見ます。
小さな頃から木を削る事が大好きだったハンス少年は近くに住む家具職人の影響で家具職人になりたいと思いました。
やがて腕の良い家具職人になります。
ハンスは特に椅子を作る事が好きでした。作った椅子には生き物にちなんだ名前をつけました。
やがてアメリカのケネディ大統領がハンスの椅子に座る事で世界で有名になっていきます。
いつの日かお金持ちの人がトナーにやってきて、給水塔の水を抜いてエレベータと階段を作ることを町の人に提案します。
そこにハンスの椅子を並べれば沢山の人が試しに座る事ができるわけです。
デンマークのイングリッドという昔の女王様も給水塔を見にきてハンスに挨拶して彼の家具をとても褒めました。
アッシュの木が読んでいる僕に話しかけてきます。
お母さんは母なる大地。お母さんは明るくてとてもやさしい。
『わしらのためにお母さんに優しくしてくれるかい?』・・
つづく・・
本を読んだ感想
この本はウェグナーが主人公ではありますが、生涯を描いた本ではありません。
ウェグナー、椅子、給水塔、アッシュの木それぞれが点と点で結び合い線となる事でこの本は成り立っているのです。
椅子やウェグナーに興味がない方でも、『自然と人間との共存』の視点から物語に自然に入っていく事ができます。
椅子は自然の木から作られるもの。
デザイナーがいかに優秀でも木が育たなければ椅子は作れません。
シンプルだけれど、大切な事を問いかけてきます。
僕が一番好きなシーンはこれです。『給水塔から水を出して階段とエレベーターをつけてはどうか?そこにハンスの椅子を並べてみてはどうかな?』
なんて素敵なアイディアなんでしょう!金持ちがやって来て、そう言ったってなんだか粋ですよね。
自然界の中においての人間という立場。自然との共存という目的のあり方。
木は切られて椅子となり、家具となり人間と共存を続けていく・・。私はこの絵本からそんなメッセージを受け取りました。
子供達に読み聞かせ
子供達に寝る前に読んであげました。
反応はというと・・5歳の娘も3歳の息子も最後まで集中して聞いてくれました。
読み終わった後にハンスってだあれ?とかトナーでどこ?などなど質問攻めにあいましたが、次の日の夜も娘から椅子の本読んで!って言ってきました。
息子より娘の方が好きになってくれたみたいです。
巻末の方は塗り絵ができるようになっていて、娘が塗りたい!って言ってきたんですが、さすがに買ったばかりでとりあえずお預けにしています。
私としてはこの本を通して椅子に興味を持ってくれたのが嬉しかったですが、親子で楽しみながら読めるのは良いなって率直に思いました。
購入するには
気の利いたインテリアショップ、北欧家具専門店などであれば置いてあると思いますが、中々お目にかかれる商品ではないので通販で検索してみてください。
通販でもあまり売っていないので保証はできませんが・・
さいごに
本の中身ばかりご紹介しましたが、表紙や絵のタッチもすごく綺麗なのです。
絵は全ページに渡り版画調で緑色と水色を中心に構成されていて、いかにも北欧テイストな仕上がりになっています。
表紙をめくった時のラベンダー色も爽やかで表紙との相性も良く、上質な仕上がりです。
北欧、椅子、ハンスJウェグナーのどれか一つでも好きな方におすすめの絵本です。
以上、ハンスといす そしてせかいの感想とご紹介でした。
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