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北欧生まれの美しいチェア「 Yチェア」の魅力。素材や座り心地を解説

yチェア デザイン

北欧生まれの美しいチェア「 Yチェア」の魅力。素材や座り心地を解説

ハンスJウェグナーのデザインした名作椅子、Yチェア。

発表から70年経とうとしているいま、世界中から愛されるチェアの魅力についてご紹介します。

なお本記事では実際に筆者が体感した「座り心地」をはじめ素材など特徴についても解説しますので、参考にして頂けると幸いです。

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名作椅子「Yチェア」のストーリー

Yチェア デザイン

YチェアをデザインしたハンスJウェグナーは、採用に至らなかったチェアも含めると、数百以上も制作しています。

そんななか、Yチェアが作られるきっかけとなったモデルがあります。

それは、チャイニーズチェア(チャイナチェア)です。

 

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チャイナチェア

チャイニーズチェア(チャイナチェア)は1943年にウェグナーが18世紀当時の中国の椅子にインスパイアされて製作したチェアです。

いまでは100万円以上もする希少価値の高いチェアになっています。

 

本来、デザイナーは過去の創作物に類を見ない新たなデザインに創作意欲を燃やすもの。

しかしウェグナーは、みずからデザインしたチェアの数々を自身でリデザインしています。

Yチェアもその一つです。

チャイニーズチェアをベースに、ブラッシュアップして誕生したのがYチェアというわけです。

 

そして、Yチェアが生まれたもう一つの背景にCARL HANSEN &SON(カール・ハンセン&サン)の存在があります。

ウェグナーに「機械で量産できるチェアをデザインしてほしい」と依頼したのです。

機械で量産できれば生産効率も上がり、より多く作ることができますからね。

結果、これまでの手作りを主体にした小ロット生産から、機械による「大量生産」を可能にしたことで、たくさんの人々が購入できるようになったのです。

 

なお、Yチェアというのは品名で、品番は「CH24」になります。

 

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特徴

CH24(Yチェア)の特徴について解説します。

  • デザイン
  • サイズ
  • 材質

順に解説します。

 

デザイン

Yチェア デザイン

Yチェアには「カド」がありません。

背から足元まで丸みを帯びた優しいフォルムで、柔らかな印象が特徴です。

フォルム全体が美しく思わずため息が出てしまいます…。

 

CH-24

名前の由来にもなっているY字型の背もたれがアクセントとなっているのも印象的です。

洋風の部屋に自然に溶け込むのはもちろん、和の空間で使えば洗練された「和モダン」を演出することができる素晴らしいデザインといえます。

なおフレームは機械で量産されているものの座面のペーパーコードは職人による手編みです。

 

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サイズ

yチェア サイズ

Yチェアの座面までの高さは45cmあります。

日本人の平均身長から考えると、やや高めです。

これは欧米人の平均身長や、室内でも靴を履くといった文化の違いも関係しているためと考えられます。

ショップによっては高さを43cmにカットしてくれるところもあるので確認してみてください。

 

座面の奥行きは40cmで一般的な椅子より4cmほど浅いです。

余裕は感じられませんが、背もたれが背中にフィットして座りやすいというメリットがあります。

 

 

材質(素材)

Yチェア カラー

種類 特徴
ビーチ ・明るく清潔感がある
・Yチェアの定番カラー
ウォルナット ・高級木材
・硬く耐久性が高い
チェリー ・滑らかな肌触り
・経年変化により「深み」が増しやすい
オーク ・重厚感がある
・耐久性が高い
アッシュ ・木目柄が際立つ
・耐久性に優れる

Yチェアでもっとも人気がある材は「ビーチ」で、明るいナチュラルカラーが特長です。

ブラック、ホワイト、グリーン色などビーチ材を塗装した仕様もあります。

塗装色は天然木本来のナチュラルな雰囲気が一変して、都会的な雰囲気になりますよ。

 

 

 

座面は「ペーパーコード」で職人の手によって編み込まれています。

その名の通り、ペーパーコードの素材は「紙」ですがデンマーク産のパルプ紙でとても硬く、3本をねじり合わせて1本のコードにしています。

そして座面の前後左右を綿密に張り合わせていく。

まさに職人の腕の見せどころともいえます。

フレームは機械を使っても、ペーパーコードの編み込みは昔から職人の手編みなんですね。

 

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フレームの仕上げ

天然木は塗装していない素の状態が一番うつくしいのは言うまでもありません。

しかし、そのままの状態だと劣化しやすいという弱点があります。

そこで素材を保護する目的で行うのが「仕上げ」です。

Yチェアには「ソープ仕上げ」と「オイル仕上げ」の2種類があります。

 

ソープ仕上げ

→石鹸水をフレームに塗り染み込ませる技術を「ソープ仕上げ」と呼びます。

特徴は木本来の色と風合いをほぼ原型のまま残せるところ。

一般的には天然木は塗装することで保護する役割を果たします。

塗装の種類によっては木の良さを表現することは可能ですが、ソープ仕上げのように極限まで木の色と質感を原型のまま残すのは不可能です。

素材と質感の良さをたっぷり楽しめるのはソープ仕上げのメリットともいえるでしょう。

 

しかしデメリットもあります。

それは定期的なお手入れが必要なことです。

ソープ仕上げはデリケートなため、シミや汚れが付きやすく定期的なお手入れが必要になるのです。

 

お手入れの方法については下の動画が参考になります。

 

「お手入れが必要」ってデメリットと言えるかもしれません。

しかしYチェアを育てるつもりで手入れを楽しめれば、いっそう愛着が持てますよね。

経年変化による色の移ろいも楽しめそうです。

 

オイル仕上げ

オイル仕上げは植物性のオイルを木に塗りこませる手法です。

一般的な家具の塗装は表面に塗膜を作りますが、オイル仕上げは塗膜を作りません。

そのため環境に配慮しながら本来の木の風合いを活かすことができるのです。

 

ソープ仕上げよりも経年による色の変化が大きいのも特徴の一つです。

デメリットはお手入れがソープ仕上げより少し手間がかかるということ。

それでも愛着を持ってお手入れをしてあげればYチェアもそれに応えてくれるように育ちます。

経年による色の変化はソープ仕上げより早く、濃くなるにつれて良い味を出していきます。

 

座り心地

雑誌やショップなどでは「座り心地は良い」と紹介されること多いYチェアですが、実際にはどうなんでしょうか?

私の感想を申し上げると「ただしい姿勢だと座り心地がとてもいい」と感じます。

Yチェアは浅く腰掛けてゆったり座るには不向きですが、姿勢を伸ばしてまっすぐ座ると、本当に心地いいのです。

背もたれが程よく背中にフィットする感覚がなんとも気持ちいいです。

 

Yチェア 座面

座面はペーパーコードなのでほどよい柔らかさがあり、底を打つような感じがありません。

硬いと長時間座るにはツラいですが、その点Yチェアは長時間快適に座っていられます。

 

ただし、着座時に気をつけたいことがあります。

それは座った際の足の向きです。

斜めに向いて座ると脚フレームが太ももに接触してしまうのです。

そうするとなんとも落ち着きません。

やはり、Yチェアはまっすぐと背なかを伸ばして座るのが心地よく姿勢もうつくしく見えます。

 

Yチェアの価格

Yチェアの価格はフレームや仕上げの種類によって変わります。

安価なモデルで「ビーチ材」の9万円台から。

チーク材の限定モデルだと20万円以上するものもあります。

 

Yチェア(CH24)はどこで買える?

Yチェアは正規販売店から購入するのが間違いありません。

保証やアフターメンテナンスの面も安心できます。

しかし「CARL HANSEN &SON」の正規代理店は多くありません。

 

ここでは安心して購入できるショップを紹介します。

 

ACTUS

 

ACTUS は店頭で実際に確認してから購入できます。

質感や座り心地を確認してから購入したい方は足を運んでみてください。

もちろんOnlineでの購入も可能です。

 

 

CONNECT

CONNECTは、北欧家具を専門に販売する老舗のショップです。

そうそうたる北欧家具メーカーをズラリと販売していますが、もちろんYチェアもあります。

人気のショップなのでチェックしてみてください。

 

YチェアをCONNECTで見てみる

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ニトリでも買える?

Yチェアはニトリなど量販店では販売していません。

調べたところ、よく似たデザインのチェアもありませんでした。

しかし、Yチェアは人気が高いゆえ、デザインがよく似た安価なリプロダクト品が出回っているのも事実です。

 

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まとめ:Yチェアはやっぱり名作椅子です

70年近く前に発表された椅子が、未だに世界中で愛されているって素晴らしいです。

時代を感じさせないまさにタイムレスなチェアといえるのではないでしょうか。

 

そして、Yチェア生みの親であるデザイナーのハンス.J.ウェグナーにも注目したいところです。

過去に創作したデザインをベースにして、ブラッシュアップしながら新たな作品を生み出す。

ウェグナーは天才ではなく、努力の人と感じます。

そんな真面目で努力家であったからこそ、新たなデザインにばかり目を向けず、過去の作品を見つめ未来へと繋げる名作「Yチェア」を生み出すことができたのかもしれませんね。

 

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