北欧生まれの美しい椅子 Yチェアの魅力

yチェア デザイン

北欧生まれの美しい椅子 Yチェアの魅力

ハンスJウェグナーの名作椅子『Yチェア』。とても美しい椅子で私の憧れの椅子でもあります。

さて、美しい椅子『Yチェア』はどのように誕生したのでしょうか。

そして発表から70年経とうとしている今、世界中から愛される椅子の魅力とは。

名作椅子『Yチェア』のストーリー

Yチェア デザイン

Yチェアは1950年に北欧デンマークでハンス.J.ウェグナーの手によってデザインされました。

Yチェアが誕生する以前、ウェグナーは数々の椅子をデザインしてきましたが、その中でこの椅子の前身となったものがあります。それはチャイニーズチェアです。

チャイニーズチェアは1943年にウェグナーが18世紀当時の中国の椅子にインスパイアされ製作しました。

本来デザイナーは過去の創作物に類を見ない新たなデザインに創作意欲を燃やすもの。しかしウェグナーはデザインした椅子の数々を自身でリデザインしています。

Yチェアもそのようにしてチャイニーズチェアをベースとして作り出されました。そしてこの椅子が生まれた背景の一つにカール・ハンセン&サンの存在があります。

ウェグナーに『機械で量産できる椅子をデザインしてほしい』と依頼したのです。

機械で量産できれば生産効率も上がり、価格設定も安くできる。結果、より多くのユーザーが購入する事が可能に。

チャイニーズチェアをブラッシュアップして試行錯誤を繰り返した末にできた名作椅子、それがYチェアです。

特徴

Yチェア デザイン

フォルム全体が美しく思わずため息が出るほど。まず、この椅子にはカドがありません。

背から足元まで丸みを帯びた優しいフォルムで、柔らかな印象を醸し出します。

そしてこの椅子のネーミングにもなっている背のYの字がアクセントとなり、全体の丸みを帯びたフォルムを引き締める役割を果たしています。

洋のインテリアの中に自然に溶け込むのはもちろん、和のインテリアの中に置く事で洗練された『和モダン』を演出する事ができるオールマイティーな椅子。

フレームは機械で量産されているものの座面のペーパーコードは職人による手編み。職人の息づかいを感じる事ができます。

 

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サイズ

yチェア サイズ

一昔前に比べて日本人の体型も平均値が上がってきているとはいえ、座面までの高さが45cmは少し高めの設定ではあります。

高さが合わない場合はスリッパを履いて座ると改善することも多いので、試してみましょう。

座面の奥行きは40cmで一般的な椅子より4cm前後浅く作られています。その為、背もたれのフレームに背中がフィットしやすいという利点があります。

材質

Yチェアのフレームは5種類から選ぶことが出来ます。

Yチェア カラー

種類 特徴
ビーチ 白色に近く北欧らしいカラー。Yチェアの定番カラー
ウォルナット 高級木材の一つ。硬く強度にも優れる
チェリー 滑らかな肌触り。経年変化により『深み』が増す
オーク 重厚感があり耐久性にも優れる
アッシュ 木目柄が力強く、衝撃にも強い

Yチェアの定番はビーチ材。白色に近いナチュラルカラーで優しい肌触りが特徴。

ブラック、ホワイト、グリーン色などビーチ材を塗装した仕様もあります。天然木本来のナチュラルな雰囲気が一変して都会的なイメージに。

座面は『ペーパーコード』で職人の手によって編み込みが施されています。

その名の通り『紙』ではありますがデンマーク産のパルプ紙からできており素材そのものは硬く、3本をねじり合わせて1本のコードにしています。そして座面の前後左右を綿密に張り合わせていく。

まさに職人の腕の見せどころです。

フレームの仕上げ

Yチェア 素材 仕上げ

木材の良さを最大限に引きし、保護する目的で『仕上げ』というものがあります。

Yチェアには『ソープ仕上げ』と『オイル仕上げ』があります。

ソープ仕上げ

→石鹸水をフレームに塗り染み込ませたものを『ソープ仕上げ』と呼びます。

最大の特徴は木本来の色と風合いをほぼ原型のまま表現できる事。

木製品は『塗装』する事で木材を保護します。塗装の種類によっては木の良さを表現できますが、ソープ仕上げほど極限まで木の色と質感を原型のまま表現するのは不可能です。

しかしデメリットもあります。それは『お手入れ』が必要な事。

ソープ仕上げはデリケートな為、シミや汚れが付きやすいです。その為、定期的な『お手入れ』が必要になります。

『お手入れ』は必要ですが、Yチェアを育てるという意識を持てばお手入れが楽しくなりますし、経年による色の変化を楽しみながらより一層愛着も出てくる事でしょう。

オイル仕上げ

→植物性のオイルを木に塗りこませる手法です。『塗装』は表面に塗膜を作りますがオイル仕上げは塗膜を作りません。

その為、環境に配慮しながら木の風合いを活かす事ができます。ソープ仕上げより濃い色で経年変化していくのも特徴の一つです。

デメリットはお手入れがソープ仕上げより少し手間がかかるという事。それでも愛着を持ってお手入れをしてあげればYチェアもそれに応えてくれるように育ちます。

経年による色の変化はソープ仕上げより早く、濃くなるにつれて『良い味』を出していきます。

座り心地

yチェア 座り心地

 

雑誌やショップの店員さんなど大衆的な意見としては『座り心地は良い』です。椅子フェチである私の感想を申し上げると『正しい姿勢で座ると座り心地は良い』です。

逆にいうとお行儀悪く座るには向いていない椅子、という事になります。

正しく座るとはすなわち、真っ直ぐ正面を向き座の奥まで腰掛け、背筋を伸ばす。

そうすると背もたれが程よく背中にフィットしてくれます。そして自然に腕がフレームの上に置かれ、ゆったりと座る事が出来ます。立ち上がりも背のアームで支えながら立ち上がる事ができて楽です。

座面はペーパーコードなので程よい柔らかさがあり、底打ち感を感じません。お尻が座面にあたる感触は椅子にとって座り心地を左右する大切なポイント。素晴らしいです。

座面の前の方にちょいがけするように座ったり、斜めに向いて座ったすると前脚が太もも接触して座り心地が悪くなります。

このようなことから『正しく姿勢で座る』ことでYチェア本来の座り心地の良さを体感することが出来ます。

価格

Yチェアの価格はフレームや仕上げの種類によって変わります。

もっとも売れているのが価格ランクでは一番下の『ビーチ材』で8万円台から。

不定期で限定版を販売することもあり、価格帯は一番安いタイプと高いタイプだと10万円以上の差があります。

 

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まとめ:Yチェアはやっぱり名作椅子です

70年近く前に発表された椅子が、未だに世界中に愛されているって素晴らしいですね。時代を感じさせないまさにタイムレスな椅子です。

そして生みの親であるデザイナーのハンス.J.ウェグナー。過去に創作したデザインをベースにして、ブラッシュアップしながら新たな作品を生み出す。

ウェグナーは天才ではなく、努力の人。

そんな真面目で努力家であったからこそ新たなデザインにばかり目を向けず、過去の作品を見つめ未来へと繋げる名作を生み出す事が出来たのかもしれません。

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